LOH症候群(男性更年期)

LOH症候群(男性更年期)とは?

LOH症候群(Late-Onset Hypogonadism)は、加齢に伴う男性ホルモン(テストステロン)の低下により、身体・精神・性機能にさまざまな不調が現れる状態です。

いわゆる「男性更年期」とも呼ばれ、40歳以降の男性に多くみられます。

診断は、症状だけでなく血液検査でテストステロンが低下していることを確認して行います。

LOH症候群の原因・背景

男性ホルモンは加齢とともに徐々に低下し、一般的には40歳以降で年間1~2%程度低下するといわれています。

また、以下のような要因があると発症しやすくなります。

  • 肥満
  • 糖尿病などの生活習慣病
  • ストレスや睡眠不足
  • 慢性的な体調不良

LOH症候群の主な症状

症状は大きく3つに分けられます。

性機能症状

  • 性欲の低下
  • 勃起力の低下(ED)

身体症状

  • 疲れやすい
  • 筋力低下
  • 内臓脂肪の増加
  • 骨密度の低下
  • 発汗(ほてり)

精神症状

  • 気分の落ち込み
  • やる気の低下
  • 集中力の低下
  • イライラ

これらの症状は徐々に進行するため、「年齢のせい」と見過ごされることも少なくありません。

LOH症候群の検査

診断は症状とホルモン値を組み合わせて行います。

問診・評価

質問票(AMSスコア)を用いて症状の程度を評価します。

血液検査

血中テストステロン値などを測定します。

  • 午前中(7〜11時)に採血が望ましい
  • 必要に応じて複数回測定

一般的には、テストステロンが一定の基準より低い場合に診断の参考となります。

他の病気との鑑別

症状が似ている病気を除外することも重要です。

  • 甲状腺の病気
  • うつ病
  • 下垂体の病気

などが疑われる場合は、追加検査を行うことがあります。

LOH症候群の治療

症状やホルモン値に応じて治療を行います。

生活習慣の改善

  • 体重管理(減量)
  • 適度な運動(筋トレなど)
  • 十分な睡眠
  • ストレス管理

これらにより、ホルモン値や症状の改善が期待できます。

薬物療法

男性ホルモン補充療法(TRT)

不足しているテストステロンを補う治療です。

注射薬や外用薬(塗り薬)を使用します。

効果の目安
  • 性欲の改善:3-6週間
  • 筋力の改善:数か月
  • 骨密度の改善:半年以上

その他の治療

PDE5阻害薬:ED症状がある場合に使用します。

  • 漢方薬:症状に応じて使用することがあります。

治療の注意点

男性ホルモン補充療法を行う場合は、安全に治療を行うために定期的な検査が必要です。

  • 前立腺のチェック(PSA検査など)
  • 血液検査(赤血球の増加など)
  • 肝機能

また、以下のような方には慎重な判断が必要です。

  • 前立腺癌が疑われる場合
  • 赤血球が多い状態
  • 将来的に子どもを希望される場合

まとめ

LOH症候群は、加齢に伴うホルモン低下によって起こる身近な疾患です。

症状とホルモン値の両方を確認することで診断され、適切な治療により改善が期待できます。

以下のような症状が続く場合はご相談ください。

  • 原因不明の強い疲労感
  • 気分の落ち込みが続く
  • 性機能の低下が気になる

「年齢のせい」とあきらめず、気になる症状がある場合はお気軽にご相談ください。